最近ではCMでもおなじみの「仕事探しといえばインディード」といった感じで、日本でもindeedがすっかり定着しました。元々はアメリカで誕生したシステムですが、リクルート社がindeed社を買収したことにより日本でも急激に認知度が高まりました。一昔前は、ここまで成長すると思っていなかったのですが、そもそもindeedの仕組みについて皆さんご存じでしょうか?

indeed

indeedの概要

  • 名称:indeed(インディード)
  • 運営企業:indeed社(米国本社)※㈱リクルートホールディングス傘下
  • サイト種別:検索エンジン(世界No.1求人検索エンジン)
  • 訪問者数:毎月3億人以上(ユニークビジター)
  • サービスエリア:世界60か国以上/28言語(全世界GDPの約94%をカバー)
  • 日本法人:indeed japan(東京都港区三田)

世界No.1求人検索エンジンの運営会社が日本企業の参加になったと考えると、誇らしいですね。
さすがリクルート社は先見の明があるんですね~。

 

indeedの基本的な仕組み

前項でも触れたとおり、indeedは検索エンジンです。
いわゆる「求人サイト」ではなく、GoogleやYahoo!、Bingなどと同類のWEBサイト検索ツールとなっております。

但し、何でも検索できるわけではなく、あくまでWEB上の「求人情報」の検索に特化したシステムで、お仕事情報以外は検索にヒットしないようになっています。

indeedはWEB上に数多ある求人サイトや企業の採用情報のページから、求職者のニーズにマッチしてそうな情報を自動的に判別して、検索結果に表示してくれる、とても便利なシステムとなっています。

また、indeedに直接求人記事を投稿できる仕組みもあり、求人媒体としての機能も併せ持っていますが、indeedへの直接投稿は個人的には使いにくいと感じており、外部のオウンドメディア(engageやAirwork 等)を利用した手法が効率的であると感じます。

 

ルールはとても厳しい

indeedに求人情報をヒットさせるには、法令やルールに則って適正な求人情報を掲載しないと、検索ボットにはじかれて、検索結果に表示されない仕組みになっています。

特に、職種のところはシビアで、余計な文言や記号なんかを入れると、indeedの検索ボットは拾ってくれなくなります。

例えば「職種:大阪市内のきれいな急性期病院の看護師★」のような書き方をすると、NG判定を食らって検索にヒットしない可能性が高くなります。

上記の例であれば「職種:看護師」または「急性期病院の看護師」のみとし、詳細は仕事内容に記載するようにすれば、問題なくヒットするようになります。

さらに、職種だけでなく、求人記事内に「年齢や性別の限定」「休憩や休日の情報不備」「最賃割れ」「求職者に誤解を与えるような不適切な表現」等の情報が含まれていると、indeedの検索ボット(Ai)によりペナルティ判定を受けて、検索結果に表示されなくなってしまいます。

具体的ルールについては明確には公開されておらず、あくまで「シンプルに、わかりやすく、適法に情報を掲載する」ことが望ましいとされています。

indeedの意味

ちなみに、Indeedの日本語訳としては「確かに」という意味なので、確かに、確実に、正確な情報を提供するという思いがあるのでしょうか。とても良いネーミングだと思います。

 

課金により上記ルールの緩和と露出アップも可能なスポンサー枠

インディードには課金(チャージ)の仕組みがあります。グーグルやヤフーでいうリスティング広告って聞いたことあると思うのですが、それと同様の仕組みで、インディードにお金を払えば優先的に上位に表示してくれるといったものです。

indeedの検索結果の上位に表示される情報の多くには、「スポンサー」と記載されているものがあり、これがいわゆるスポンサー求人(課金記事)と判別できます。(無課金の求人は「オーガニック求人」と呼ばれています。)

Indeed スポンサー枠

Indeed スポンサー枠の表記

表示される求人は、特に人材紹介会社やインディードと提携している求人サイトに掲載している求人、人材採用が要となっている企業(より多く課金している企業)の求人が多いと思います。

正確には、多く課金すれば何でも確実に上位表示されるというわけではなく、基本的なルールに則った正しい求人情報であることは大前提(職種名などは多少の装飾は可能になるようです。)で、その上で、求職者の検索ワードやその人の属性に応じてAIがオートマチックに判定を行い、自動入札方式で表示結果が決まる仕組みとなっているので、基本的には自分(求職者のニーズ)に関係のない情報は表示されないようになっています。あくまでAI判断ですが。

なので、課金をしたからと言って、確実に応募が増えるわけではないし、違法な募集を行えるわけでもないということです。

看護師(求職者)視点で見れば、上位に表示されたからと言って、その求人が確実に自分のニーズに合ったものであるとは限らないということですね。

インディードの収益の仕組み

インディードは、このスポンサー求人で収益を得ているわけですが、すごくよくできた仕組みだと思います。

求人企業はより多くの求職者に募集記事を見てもらうためにインディードに課金(チャージ)するわけですが、このチャージされた金額は、記事がクリックされるたびに消化されていきます。

また、最低課金額は12万円~15万円ほどですので、1回あたりの課金単価が大きいです。

課金すれば、あとはAIの自動入札によりクリック単価が決まり、より多くの単価設定をしているところが優先的に上位に表示されるようになります。(クリック単価の上限等は企業側で設定できますが、ややこしいので説明は割愛します。)

クリックだけされて、応募しなくても、課金企業のチャージ残高は減り、チャージ残高が0円になれば再課金するといった仕組みです。

これが、全世界、全業界、あらゆる職種で行われ、ほぼオートマチックに儲かる仕組み…、すごいですね。

 

インディードは看護師の就活にも使えるか?

先に結論を言いますと、ちょっと微妙かなと思います。

看護師採用はまだまだ激戦状態なので、検索結果のほとんどが「スポンサー」枠での求人情報となっています。オーガニック求人(無課金求人)はほとんど表示されないです。

そして、病院やクリニック直接の求人もあれば、人材紹介会社の求人もあり、検索結果も入札単価(企業の課金額)の高い順にAIが自動判定した膨大な情報が表示されます。

特に、人材紹介会社の求人は、認知度の低い会社が多く表示される傾向を感じます。これは、認知度が低いという弱点を補うために高い広告費をかけて看護師さんを集めていると受け取れます。

なので、正直言って、私個人的にはindeedはあまりお勧めしません!

看護師さんが働きながら、自分でこの膨大な情報データベースの中から必要な情報を収集して、選別して、理想の職場を探して応募するにはちょっとしんどいかな?と思います。

やはり、看護師さんは素直に大手・老舗の看護師専門の紹介会社に登録して、安全かつ確実に就活を行う方が絶対に安心かと思います。